映画『サンドラの週末』

カンヌ映画祭では受賞常連のベルギーダルデンヌ兄弟の新作。大作ではないですが、マリアン・コティアールの抑えた演技力で観る者を魅きつける。95分ですが密度が濃いので、もっと長く感じました。

自分の周りにも病気で長期休職して職場に戻ってきても、100%ではない人がいる。そういう人達の働く権利を奪っていいのか、どうなのか。自分さえ良ければ、目の前のお金があればいいのか。この映画の中でもでてくるように、少し残業すれば、その人がいなくても会社が回っていくのもまた事実。

細かいところも良くできている。中国との競争に負けそうな太陽光パネルのベンチャー企業。ボーナスはわずか1000ユーロ(14万円)で、これはブルーカラーの労働者が夏と冬にもらう一時金(バカンス資金)。それでも、移民で家族が多かったりすると、なかなかギブアップできない。試用期間の臨時工(アフリカからの移民?)は月給150ユーロっていっていた。
http://www.bitters.co.jp/sandra/intro.html

>体調不良から休職をしていたが、ようやく復職できることになった矢先の金曜日に、上司から解雇を言い渡されたサンドラ。解雇を免れる方法は、16人の同僚のうち過半数が自らのボーナスを諦めること。ボーナスをとるか、サンドラをとるか、月曜日の投票に向け、サンドラは家族に支えられながら、週末の二日間、同僚たちを説得に回る。