映画『ゼロの未来』

テリー・ギリアム監督の新作を幕張でやっていたので観に行ったのですが、体調万全ではなかったので睡魔に負けてしまいました。

未来世紀ブラジル」から30年、「12モンキーズ」から19年。この2作品と共通する要素が相当多いですが、全体としては、テリー・ギリアムの監督としての衰えを感じてしまいました。設定は無茶苦茶でも物語を推進するパワーとか、個々のエピソードをまとめる(かならずしも回収しなくてもいい)結束力が十分ではない。「未来世紀ブラジル」と「12モンキーズ」が金字塔的傑作なので、これを超えるのは無理なのかも。

それと、主人上のキャスティング。「イングロリアス・バスターズ」の悪役で一躍有名になったクリストフ・ワルツさん。俳優としての力量にはもちろん何の問題もないとおもうし、作品の設定上と実年齢が離れているわけでもないけれど、イマイチ(モロに)おじさんくさい。もう少し若くてチャーミングな人だったら作品の雰囲気も変わってしまっただろうけど、やっぱり主人公が魅力的でないとこういう作品ではやや辛い。

http://eiga.com/movie/81428/
未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」の鬼才テリー・ギリアム監督が、「イングロリアス・バスターズ」「ジャンゴ 繋がれざる者」のクリストフ・ワルツを主演に描いたSFドラマ。コンピューターに支配された近未来を舞台に、謎めいた数式を解くため教会にこもって生きる孤独な天才技師の人生が、ある女性との出会いから変化していく様を描いた。世間になじめない天才コンピューター技師のコーエンは、「ゼロの定理」という謎めいた数式を解くことを義務付けられ、ひとり教会にこもって定理の解明を続ける。ある日、パーティに連れていたれたコーエンは、そこで魅力的な女性ベインスリーと出会う。自分と同じく天才と呼ばれるボブとの交流やベインスリーとの恋を通じて、コーエンは生きる意味を知っていくが……。

12モンキーズ」はテレビシリーズでリメイクされているのですね。でもブラピ&ブルースウィリスには敵わないだろうな。
http://12monkeys.jp/